計画通りに進むはずだったお風呂のリフォームが、予期せぬ原因で延長してしまうことがあります。こうした事態を避けるためにも、工期が延びる可能性のある要因を事前に知っておくことは大切です。最も多い原因の一つが、解体後に発覚する下地の問題です。特に在来工法のお風呂の場合、壁や床を解体してみると、長年の湿気によって土台や柱が腐食していたり、シロアリの被害にあっていたりするケースが少なくありません。このような構造に関わる問題が見つかった場合、ユニットバスを設置する前に、まずその補修・補強工事を最優先で行う必要があります。当然、この追加工事の分だけ工期は延長され、追加費用も発生します。また、給排水管の劣化や損傷も工期延長の要因となり得ます。古い配管が錆びていたり、水漏れを起こしていたりした場合には、配管の交換や修理が必要となり、予定にはなかった作業時間が必要になります。リフォームの仕様に関する変更も、工期に影響を与えます。工事が始まってから「やっぱり壁の色を変えたい」「シャワーヘッドをアップグレードしたい」といった希望が出てきた場合、材料の再発注や追加の作業が必要となり、スケジュールが遅れる原因となります。さらに、冬場のリフォームでは、基礎工事で打設したコンクリートが乾くのに通常より時間がかかるなど、季節的な要因も無視できません。こうした予期せぬ事態に備え、リフォーム計画を立てる際には、スケジュールに少し余裕を持たせておくこと、そして信頼できるリフォーム会社と密にコミュニケーションを取り、問題が起きた際に迅速に対応できる体制を整えておくことが、結果的にスムーズなリフォームにつながるのです。