賃貸物件でクロスを自分で張り替える許可が得られたら、いよいよ具体的な作業に取り掛かります。DIYでのクロス張替えは、初心者には少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、基本的な手順と必要な道具を理解すれば、意外と簡単に進めることができます。まず、準備する道具ですが、新しいクロスはもちろんのこと、カッターナイフ、メジャー、定規(できれば長尺のもの)、ヘラ、撫でバケ、ローラー、そしてクロス用の接着剤(剥がせるタイプ推奨)が必要です。また、床や家具を汚さないための養生シートも忘れずに用意しましょう。作業手順としては、まず現在のクロスを剥がすことから始まります。賃貸物件の場合、元のクロスを剥がさずに上から新しいクロスを貼る「重ね貼り」という方法もありますが、仕上がりの美しさや退去時の原状回復を考えると、可能であれば元のクロスを剥がすのが理想です。元のクロスを剥がす際は、壁を傷つけないよう慎重に行いましょう。次に、壁面の清掃と下地処理です。剥がした後の壁に凹凸があると、新しいクロスを貼った時に浮きやシワの原因になるため、パテなどで平らにならしておきます。そして、いよいよ新しいクロスを貼る作業です。クロスを壁の高さに合わせて裁断し、接着剤を均一に塗布します。壁の上部から貼り始め、撫でバケやローラーを使って空気を抜きながら密着させていきます。隣り合うクロスとの継ぎ目は、柄合わせをしっかり行い、隙間ができないように注意しましょう。最後に、余分な部分をカッターでカットし、細部の仕上げを行います。この一連の作業は、焦らず丁寧に行うことが成功の秘訣です。特に、接着剤の塗布量や空気抜きは仕上がりに大きく影響するため、時間をかけてじっくり取り組んでください。初めてのDIYでも、この基本手順をしっかり守れば、納得のいく仕上がりを目指せるはずです。
自分でできる!賃貸クロスの張替え手順の基本