再建築不可物件をリフォームする際に避けて通れないのが建築基準法との向き合いかたです。再建築不可とはあくまで新しい建築物を建てることの禁止であり既存の建物の維持管理については権利として認められています。しかし何をしても良いというわけではなく特に主要構造部と呼ばれる柱や梁や壁や階段を大規模に修繕したり模様替えしたりする場合には法的な制限がかかることがあります。具体的には木造2階建て以下かつ延床面積500平方メートル以下の建物であれば建築確認申請が不要な範囲でリフォームを進めることが一般的です。これは主要構造部の半分未満の修繕であれば法的なチェックなしで行えるという規定を利用したものですがこれを悪用して増築を行ったり高さを変えたりすることは明確な違反行為となります。もし違反が発覚すれば将来的に物件を売却する際に買い手が融資を受けられなくなったり行政から是正勧告を受けたりする恐れがあるため注意が必要です。また再建築不可物件の多くは防火地域や準防火地域といった火災への対策が厳しく定められたエリアに存在することが多く窓などの開口部を新設したり交換したりする際には防火性能を備えた部材を選ばなければなりません。さらに屋根の葺き替えを行う際も重量の変化が耐震性に与える影響を考慮しなければならず古い瓦から軽いガルバリウム鋼板に変更する場合には重心が下がるため耐震上は有利に働きますがバランスを無視した偏った改修は避けるべきです。法的な限界点を見極めつつ建物の寿命を延ばすためのリフォームを行うには建築基準法に精通した設計士や工務店のサポートが不可欠です。既存不適格という状態を正しく理解しその範囲内で最大限の価値を引き出すことが再建築不可物件のリフォームにおける真髄と言えるでしょう。最近では43条但し書き申請などを活用して将来的に再建築の道を探ることも可能ですがまずは現状の建物を法に触れない範囲で最大限に快適化することが先決です。水回りの移動などは確認申請が不要なケースが多いため生活動線を根本から見直すことで劇的な改善が見込めます。法律の枠組みを正しく理解することはリスクを回避するだけでなくリフォームの可能性を広げることにも繋がります。
再建築不可リフォームを成功に導く法律の知識