クロス張替えにおいて最も楽しくかつ最も頭を悩ませるのが色や柄の選定です。サンプル帳を見てこれだと思った色が実際に壁一面に貼られた後にイメージと違って見えるという失敗は残念ながらリフォーム現場でよく起こります。これを防ぐための第1のコツは面積効果を理解することです。視覚の特性上明るい色は広い面積に塗るとより明るく暗い色はより暗く感じられます。そのためサンプル帳の小さなチップで選ぶ際は自分の理想とする色よりも1段階落ち着いたトーンのものを選ぶのが定石です。またカタログだけでなく可能な限りA4サイズ以上の大きなカットサンプルを取り寄せ実際に貼る部屋の壁に立てかけて朝昼晩の光の当たり方を確認してください。次に部屋の用途に合わせた色選びの重要性についてお話しします。リビングなど家族が集まる場所では飽きのこないホワイトやアイボリー系が基本となりますが実は白の中にも青みがかったもの黄色みがかったものなど無数のバリエーションがあります。フローリングがオークやチェリーなどの温かみのある木目であればベージュ寄りの白ウォールナットなどの濃い色やグレー系の床であれば寒色系の白を選ぶと空間全体に統一感が生まれます。また天井のクロスを壁よりも少し明るい色にすると天井が高く感じられ開放的な空間になります。逆に寝室や書斎などの落ち着きを求める部屋では少しトーンを落としたブルーやグリーンを取り入れることで心理的なリラックス効果を高めることができます。最近のトレンドであるアクセントクロスについても注意点があります。アクセントクロスは部屋の4面のうちの1面あるいは柱や梁の一部にだけ異なる色や柄を取り入れる手法ですがその色は思い切って濃いめのものを選ぶ方が成功しやすいです。中途半端に薄い色を選んでしまうと汚れによる変色なのか意図的な色分けなのかが判別しにくくぼやけた印象になってしまうからです。また柄物を選ぶ際は家具やカーテンとの調和を常に意識してください。大型の柄は部屋を狭く見せる効果があるため広い空間に向いています。一方小柄なものはトイレや洗面所などのコンパクトな空間を可愛らしく演出するのに適しています。自分たちの理想の暮らしをイメージしながら専門家のアドバイスも積極的に取り入れ後悔のない選択をしていただきたいと思います。特に最近は消臭機能や抗アレルゲン機能を持ったクロスも増えているため色だけでなく機能面からもアプローチすることで生活の質をさらに向上させることが可能です。
後悔しないクロス張替えの色選びのコツ