再建築不可物件とは建築基準法の第43条で定められた接道義務を果たしていないために一度取り壊すと二度と同じ場所に新しい建物を建てられない不動産を指します。具体的には幅員4メートル以上の道路に敷地が2メートル以上接していなければならないというルールに抵触しているケースが大半です。しかし建て替えができないからといってその家に住み続けることが不可能というわけではありません。既存の建物の主要構造部を活かしたリフォームであれば法的に認められており適切に手を加えることで新築同様の快適な住空間を創出することが可能です。ここで鍵となるのが建築確認申請という手続きの要不要です。一般的な木造2階建て以下かつ延床面積500平方メートル以下の建物であれば主要構造部の半分以上に及ぶ大規模な修繕を行わない限りこの申請は不要となるため法的な制約を回避しつつ内装の全面改修や水回りの刷新を進めることができます。ただし構造計算がなされていない古い建物の場合には壁を抜くなどの安易な間取り変更が家全体の耐震性を著しく損なうリスクがあるため専門家による正確な耐震診断と補強計画が欠かせません。費用面については新築を建てるのと比較して基礎工事の一部や解体費用を抑えられるというメリットがあります。一方でこうした物件は狭い路地の奥に位置することが多いため重機やトラックが現場に入り込めず資材を職人が手運びしなければならないといった特有のコスト要因も存在します。1人で運べる材料の量には限界があるため2名から3名といった追加の人件費が発生し工期も通常より長くなる傾向にあります。しかしそれらのハードルを考慮しても利便性の高い都心部などで土地代を抑えて理想の住まいを手に入れる手段として再建築不可物件のリフォームは非常に有力な選択肢です。固定資産税も安く抑えられている物件が多いため維持費を含めたトータルな資金計画においても賢い選択と言えるでしょう。古い木の温もりを残しつつ最新のキッチンや浴室を取り入れ断熱改修を施すことで冬暖かく夏涼しい環境を整えることができます。大切なのはその物件の持つ構造的な限界と可能性を正しく見極めてくれる経験豊富な施工業者とパートナーシップを組むことです。
再建築不可物件をリフォームで再生させる秘訣