現代の住宅の壁や天井のほとんどに使用されている石膏ボードは非常に優れた建材ですが、地震の振動や建物のわずかな動き、あるいは乾燥や湿気による伸縮によってひび割れが生じることがあります。このひび割れを放置しておくと、見た目が悪いだけでなく、壁紙の破れや剥がれが進行してしまうため、早めの補修が肝心です。DIYで補修を行う際にまず準備すべき道具は、パテ、パテベラ、サンドペーパー、そしてひび割れの再発を防ぐためのグラスファイバーテープです。作業の第1段階はひび割れ箇所の周辺を掃除することから始まります。カッターを使ってひび割れを少し広げるように溝を作り、古い壁紙の破片や埃を丁寧に取り除いてください。次にその溝を埋めるようにパテを塗り込んでいきますが、ここで重要なのが一度に厚塗りしないことです。パテは乾燥するとわずかに収縮する性質があるため、2回から3回に分けて重ね塗りをするのがプロの仕上げに近づけるコツです。1回目のパテが乾いたら、その上からグラスファイバーテープを貼り付け、さらにその上から2回目のパテを薄く広げていきます。このテープが石膏ボードの動きを抑制し、再び同じ場所にひびが入るのを防いでくれます。パテが完全に硬化したら、240番程度のサンドペーパーを使って表面を平滑に削ります。指で触れて段差を感じなくなるまで丁寧に磨き上げることが、その後に貼る壁紙や塗装の仕上がりを左右します。最後に周辺の粉塵を綺麗に拭き取れば、石膏ボード自体の補修は完了です。パテには粉末タイプと練り済みタイプがありますが、初心者の場合は分量を間違える心配のない練り済みタイプを選ぶと作業がスムーズに進みます。自分で補修することで業者に依頼する数万円の費用を数百円から数千円に抑えることができ、住まいへの愛着もより一層深まるはずです。こうしたメンテナンスを定期的に行うことは住宅の資産価値を維持することにも繋がるため、壁に小さな筋を見つけたら臆せずに挑戦してみることをお勧めします。
石膏ボードのひび割れを自分で補修する方法